ここでは、四つ太鼓のお囃子について紹介いたします。
メインは"伊勢音頭"でありますが、それ以外にも多数の囃子があります。
現在は、当日組のみならず、役員の方ですら間違った覚え方をされている方も多くいらっしゃいます。
祭礼に参加する方は、今一度お確かめいただきますよう、よろしくお願いいたします。
![]() 四つ太鼓を地上に据えている状態で、担ぎ上げるとき、担ぎ上げるまで使われる。 (組によってはヨーイヤッサイという場合もあるが、どちらが正しいかは定かではない) |
![]() 四つ太鼓道中時にうたわれる、伊勢音頭。エエヨーイヤナとハリバンヨーイの間に「ソラ」などといった掛け声が入る場合もある。 四つ太鼓を揺する場合、「ソラヤートコセ」でまず軽く揺らされ(小波)、「エエヨーイヤナ」は少々揺れを弱くし、「ハリバンヨーイ コレバンヨイ」のところで大きく 揺らす(大波)。 そしてソラヨーイートセの部分でピシッととまる。これは、小舟が波で揺れるさまを表現したもので、上下縦に揺らすのではなく左右に倒すよ うな形で揺らすのが美しい。 伊勢音頭唄は普通1人が唄う。中組の場合、人によって多少違いはあるが、基本は次のようにうたわれる。 (伊勢音頭唄1) サーヨーイナーエ お伊勢参りでーヨ (伊勢音頭唄2) エーこの子がー出来てヨ (伊勢音頭唄3) ソレーお名を付けましょヨーイソレ伊勢松とヨ ※上の歌詞以外にも伊勢音頭唄は多数ある。また川柳などの替え歌も多く使用される。 |
![]() 四つ太鼓を地面に下ろした状態でうたわれる。この囃子のいわば気合をいれるもので、この囃子の次は、普通サイテクリョウをする。 はじめはゆっくり「ヨーンヨイ・・ヨーンヨイ」とうたわれ、四つ太鼓を摺ったり、回したりするうちにだんだんとはやくなっていき、最後に「ヨーーーーーー」となっ た状態から高々と上げられ、「ーーーンヤッサイ!」 となってから次の「サイテクリョウ」にうつる。 |
![]() 四つ太鼓を高々とあげ、乗り子は反り返りの動作をする。これは「差し上げてくれようぞ」というのが訛ったものだといわれており、一般的に勘違いされやすいが「咲いてくれ」という意味ではない。中組の場合、足固めの日は行司さんや御祝儀を頂いた方の家の前、連中宿などでうたわれ、傘揃え式・本祭では神社前で使われる。 基本的には上記の「ヨンヨイ」から続くが、伊勢音頭から直接サイテクリョウに移る場合もある。 ※よく間違われる例 「サイテクショー サイテクショー」 ◆時おり聞かれる間違った例の一つ。 |
![]() 宮入の式中に使われる囃子である。また喧嘩囃子でもある。しかし、これは「宝船が来て、町が宝で栄えて大変めでたい」という意味であり、過去は川渡御の際に川の中で使用されていた。御坊祭のほか、長崎くんちの「コッコデショ」など、西日本各地でうたわれる囃子である。 ※よく間違われる例 「ホーエンヤイ ホーランゲーノヨ(イ)ヤサノヤ」 ◆最も間違われやすい例。こちらの方が言いやすいからと思われるが、これはいただけない。 |
![]() 宮入で境内より屋台が退出し、芝を退出するときまで使われる囃子であり。そのまんま「来年の来年の名残名残惜しいやな」という意味で、いよいよ祭も終わりという意味の囃子である。この囃子をうたう時は本当に物悲しいもので、涙をこらえてうたう人も見られる。 ※よく間違われる例 「ライネンノー ライネンノ ナーゴリナーゴリ オイシヤナ」 ◆これもよくない。祭が終わるのはとてもオイシイことではない。子供の間では「オトシアナ」なんていうのも。 |
◇その他、一部の組が「ノーエ節」を採用しておりますが、本来の御坊祭の囃子ではありません。 これは、自組宮入待機中など、いわば気合を高めるシーンでうたわれます。 ![]() |