時は経ち10月1日。
 ついに幟建ての日がやってきました。

 幟を建立することにより、天上にいる氏神様に対し、
 これから祭礼を始めることをお知らせし、この地に
 御降臨頂く事を願います。

 まさにこの日が「開幕」の日。
 夜。

 一部の組では、四つ太鼓や仮屋台が地下を廻る。
 暗闇の中を、ほのかな明かりの提灯が揺らぐ。

 家にいる人も、太鼓の音に導かれ玄関の戸を開け、
 目の前を通る四つ太鼓に目を奪われる。

 いよいよ、御坊祭もすぐそこだ。