神社へ帰ってきた一行。
 そのあと、けほん踊りと雀踊りが奉納される。
※けほん踊りは平成26年から、雀踊りは平成27年から
お旅所で奉納しています

 県無形文化財の第1号に指定されているけほん踊り、
 市の無形文化財である雀踊りの2つの奉納。


 近年ではメディアの露出が増えたためか、
 多くのカメラマンが撮影する姿も目立つ。

 それぞれの奉納が終了したあとは、
 いよいよ、各組の「宮入」へと場面は移る。

 ここで、宮入の仕方を簡潔に紹介しよう。
 この日は、幟・屋台・四つ太鼓の順番に芝へ入る。

 幟が宮芝で高々と差され、屋台と共に境内へ。
 境内で獅子舞や奴踊りが奉納している間、
 四つ太鼓は宮芝にて練り回す。

 奉納が終了すると、屋台と幟が境内から退出。
 退出することは、1つめの終了を意味するため、、
 終わらすまいと若衆が、四つ太鼓で退出を防ぐ。
 
 そして幟、屋台が境内より芝へ退出すると、
 「来年の〜 来年の 名残名残惜〜しやな」と、
 四つ太鼓の掛け声が変わる。

 それまでは荒々しかった四つ太鼓も、
 どこか哀愁を漂わせ、少し寂しく目に映る。

 それもそのはず。
 こうなれば、あとは芝から退出するだけ。
 宮入の終了は、もうすぐそこだからだ。
 境内にて繰り広げられる繊細・華麗や諸芸奉納と、
 芝にて練り歩く勇壮、壮大な四つ太鼓の迫力。

 2つの異なったシーンが同時に見られるのも、
 御坊祭の魅力のひとつ。

 1時間と定められている各組の持ち時間も、
 屋台と四つ太鼓の攻防でしばしば順延し、
 最終組の上組の宮入が終わるのは深夜となる。